雑誌『広告』

いいものをつくる、とは何か? https://kohkoku.jp

『広告』流通特集号 全記事公開

2021年2月16日に発行された雑誌『広告』流通特集号(Vol.415)。そのすべての記事を4月16日より順次公開していきます。各記事とも公開後24時間限定で無料でご覧いただけます。

  • 31本
  • ¥3,000

流通

昔、自分がプロダクトデザイナーとして携わった商品が、いつのまにか発売されていたことがありました。つくるところだけを依頼され、納品したら「あとはこちらでやっておきます」と、あたりまえのようにそうなったのでしょう。このように、いまの社会では、「つくる」と「届ける」が分断されていることがよくあります。でも僕の場合、自分がつくったものが、いつどうやって受け手に届くのか知りたいし、かかわりたいという思いがあります。 だから、本誌『広告』の制作においては「どう届けるか」にも向き合うよう

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54 流通と社会 〜 経営学者 石井淳蔵 × 『広告』編集長 小野直紀

流通の変化が生産のあり方や消費のあり方、そして社会をいかに変えてきたか。日本における流通業発展の歴史をひも解きながら、現代の流通を取り巻く課題やこれからの流通のあるべき姿について、流通科学大学の元学長であり日本の経営学の大家である石井淳蔵氏と本誌編集長・小野直紀が「流通と社会」をテーマに語りあう。 流通簡素化論と流通革命論小野:今回、流通に関する本をずいぶん読んだのですが、僕がいま流通に対して抱いているイメージは、「広くあまねく、より安く、より早く」です。つくられたものが受

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55 近代合理主義と流通 〜 マックス・ウェーバーをとおして見る「合理化」の正体

はじめに今日私たちが生きる資本主義の世界は、「合理化」の追求の結果として、便益の享受という点で絶頂に登りつめた世界かもしれない。流通においては、フォード主義以降の大量生産・大量消費に伴って、大量仕入れ・大量販売を行なうマスマーチャンダイジングが発展。多数の店舗を統括し展開するチェーンオペレーションの広がりとともに、百貨店、スーパーマーケット、コンビニエンスストアなどが隆盛を極めていく。また、戦争における兵站(へいたん)(※1)に端を発する物流機能を統合的に管理するロジスティク

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56 「簡単に手に入る」流通が見落としているもの

「人間的」とはどういうことか流通が高度になることで、人々はものを容易に入手することができるようになった。自宅にいながらにして、世界中のものが届く。しかも安価に。いいことずくめに見えるが、副作用や見落としはないのだろうか。 そういわれてまず思い浮かぶのは、リアルな店舗には商品を手にとるとか、店員とのコミュニケーションといった「人間味のある」体験があるが、eコマースは欲しいものをクリックすれば手に届くだけで「非人間的」だ、という批判ではないだろうか。しかし、非効率的だが人間的な

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『広告』リニューアル創刊号 全文無料公開

2019年7月24日に発行された雑誌『広告』リニューアル創刊号(Vol.413 特集:価値)の全記事を無料で公開しています。

  • 41本

いいものをつくる、とは何か?

「広告はもうやりません。ものづくりをやります」と博報堂の役員に宣言したのが5年前。まさか“広告”を冠した雑誌をつくることになるとは思いもしませんでした。 『広告』は、変な雑誌です。編集長が2〜3年に一度変わって、その度にテーマも体制も、判型も価格も、全部変わります。“広告”という誌名なのに、広告について扱うことは稀です。だから、僕も広告を扱わず「ものづくり」を扱うことにしました。 僕は博報堂で働く傍ら、個人で「YOY(ヨイ)」というデザインスタジオを主宰しています。YOY

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#0 価値

「意味」はあるけど、「価値」はあるのか? 買い物に行ったり、マンガを読んだり、日々いろんなものに触れるなかで、そう考え込んでしまうことがあります。どこかで見たことのあるデザイン、何が新しいのかわからない新製品、似たような設定の似たような絵のマンガ。そういう、なんだかつまらないものでも、きっと、誰かの役に立って、誰かを楽しませて、誰かの儲けになっている。それが存在する「意味」はあるんだと思います。 でも、それに「価値」を認めてしまうと、世の中がつまらなくなってしまう気がする

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1 価値と人類 〜 松村圭一郎 × 『広告』編集長 小野直紀

「ものの価値」って何だろう。どうやって人はものに価値を感じているのだろうか。そんな根源的な疑問を文化人類学者の松村圭一郎氏に本誌編集長の小野直紀が投げかける。 松村氏は「すべての物事は再構築できる」との立場を取る“構築人類学”を提唱している。いまの時代に、価値あるものとは何なのか、これからどうやって価値あるものを生み出していけばいいのか。そうした問題意識に対して、人類学は“価値の再構築”の手がかりを提示できるか。 価値を決めるのは人の欲求か、社会の文化か?小野:今日は松村さ

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2 価値のものさし

人は、複数の「ものさし」で価値を測っている。様々なものさしを組み合わせ、使い分け、価値を判じている。当然、人によって持ち合わせている「ものさし」は違う。それが価値観の相違を生む。 世の中には膨大な種類の「価値のものさし」が存在している。文化や社会環境によっても異なる。そして、時代によって「ものさし」自体が変化したりする。 価値とは何かを問うのであれば、一度、どんな「価値のものさし」が存在し、それらがどう変化しているかを観察してみるのがいいかもしれない。価値、と聞くと普遍的なも

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『広告』流通特集号トークイベント

『広告』流通特集号に関わりの深いゲストをお招きして開催するトークイベントについての情報をお知らせします。

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激動の音楽業界をとおして見るコンテンツ流通の未来

映画・音楽ジャーナリスト 宇野維正 × ビートインク宣伝担当 白川雅士 × 編集者・ライター 照沼健太 『広告』流通特集号イベントレポート リアル店舗からネット店舗、フィジカルメディアからデジタルデータなど、流通形態をほかの業界より先んじて変化させてきたとも言える音楽業界。そんな音楽業界でいま起こっていることは、数年後に様々な業界で起こるのではないだろうか? そんな仮説をもとに、コンテンツ流通の未来を考えるオンライントークイベントを去る3月3日、東京・下北沢の本屋B&Bの主

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小売が持つべき倫理観とは?

リテールフューチャリスト 最所あさみ × 経済学者 大垣昌夫 × 小野直紀 『広告』流通特集号イベントレポート 2月16日に発売された雑誌『広告』流通特集号にかかわりの深い方々をお招きし、オンラインでのトークイベントを開催しました。今回は、2月26日に青山ブックセンターの主催で行なわれたイベントレポートをお届けします。ゲストはリテールフューチャリストの最所あさみさんと経済学者の大垣昌夫さん。「エシカル」や「サステナブル」が重要視されるいまの時代、「売る」ことを第一優先としが

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世界観を共有するコミュニティコマースの可能性

ビジネスデザイナー 江原理恵 × Takramディレクター 佐々木康裕 × わざわざ代表 平田はる香 『広告』流通特集号イベントレポート 2月16日に発売された雑誌『広告』流通特集号にかかわりの深い方々をお招きし、オンラインでのトークイベントを開催しました。今回のゲストは、流通特集号で全体の編集アドバイザーも務めていただいたTakramの佐々木康裕さん。同じく本誌でお話をうかがった、パンと日用品の店「わざわざ」および「問tou」を運営されている平田はる香さん。そして、アメリ

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ECプラットフォーマーの社会的責任

IT批評家 尾原和啓 × 情報法制研究者 加藤尚徳 × デジタルシフトウェーブ 代表 鈴木康弘 『広告』流通特集号イベントレポート 2月16日に発売された雑誌『広告』流通特集号にかかわりの深い方々をお招きし、オンラインでのトークイベントを開催しました。今回は、3月5日にSHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS(SPBS)の主催で行なわれたイベントレポートをお届けします。コロナ禍でますます存在感を増すECは、私たちの生活をより便利にしてくれる一方で、様

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編集部員の全国書店開拓ノート

『広告』の編集部員が全国の書店に足を運んで販路開拓を行なった記録を、順次公開していきます。

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本を愛する人の聖地「恵文社一乗寺店」

編集部員の全国書店開拓ノート42 販路開拓のために編集部員が訪れた全国の書店。直接お会いしてわかった店主のみなさまの本に対する思いやご当地の魅力を綴ります。 恵文社一乗寺店 @京都府恵文社一乗寺店は、リニューアル創刊号で初めてトークイベントを行なった、編集部にとって思い出の書店です。この一乗寺というエリアは、京都市の北東部にある左京区にあります。ちなみに地図上では右側にあるのに左京区なのは、平安時代に“君主は北を背に、南に向かって君臨し政務を司る”としていた名残で、左右が

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山の上で店主の偏愛本と出会う「問tou」

編集部員の全国書店開拓ノート41 販路開拓のために編集部員が訪れた全国の書店。直接お会いしてわかった店主のみなさまの本に対する思いやご当地の魅力を綴ります。 問tou @長野県「株式会社NSI」を訪問後、支店長の伊藤さんに長野駅まで車で送っていただいたおかげで、この日のタイムスケジュールがググッと縮まりました。駅ビル内にある「信州蕎麦の草笛」にて伊藤さんおすすめのくるみ蕎麦を食し、満腹になった私が次に目指すのは「問tou」。リニューアル創刊号からお取り扱いいただいているも

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“届ける”のプロ集団「株式会社NSI」

編集部員の全国書店開拓ノート40 販路開拓のために編集部員が訪れた全国の書店。直接お会いしてわかった店主のみなさまの本に対する思いやご当地の魅力を綴ります。 NSI @長野県今回は書店ではなく、流通特集号で取次としてご協力いただいた「株式会社NSI」をご紹介します。新聞や出版物の流通、その他あらゆるものの物流や商品管理をされている会社で、本社は新潟県なのですが、私たちがお世話になっているのは長野県長野市にある長野営業所。 初めてご連絡をしたのは2019年。『広告』著作特

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焼き物の街、益子で代々続く「添谷書店」

編集部員の全国書店開拓ノート39 販路開拓のために編集部員が訪れた全国の書店。直接お会いしてわかった店主のみなさまの本に対する思いやご当地の魅力を綴ります。 添谷書店 @栃木県都内から栃木県芳賀郡益子町までは3時間弱。関東鉄道常総線の下館駅から真岡(もおか)鉄道に乗り換え益子駅へと向かいます。土日であればこの路線はSLが運行してるのですが、この日は平日。昨年大人気だった某アニメを思わせる緑と黒の市松模様の列車に乗車。のどかな風景をガタゴト揺られながら40分。目的地の益子駅

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『広告』著作特集号 全記事公開

2020年3月26日に発行された雑誌『広告』著作特集号(Vol.414)の全記事を公開しています。

  • 25本
  • ¥2,000

著作

音楽家の坂本龍一さんが「作曲の大部分は過去からの引用。“発明”はせいぜい数%程度」というようなことを言っていました。この見地に立つと、世に存在するほとんどの創作物は、オリジナルとコピーの間にあって、完全なオリジナルなど存在しないと言えるのではないでしょうか。 とはいえ、つくり手としての僕は、「オリジナル信仰」にひどく囚われています。作品のアイデアが浮かんだら、必ず似たようなアイデアがないかをリサーチし、似たものが見つかるとボツにします。「オリジナルであること」を目的にものを

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34 著作とオリジナリティ 〜 作詞家 いしわたり淳治 × 『広告』編集長 小野直紀

SUPERCARのメンバーとして音楽活動をスタートし、現在は人気の作詞家として幅広いジャンルや年代のアーティストに歌詞を提供しているいしわたり淳治氏。誰もが使うことができる「言葉」というツールを、いかにして自身の「武器」に昇華させているのか。オリジナリティはどこからやってくるのか。そして、作家性と商業性の比重とは。累計600曲以上の楽曲制作をとおして培った作品づくりの思想や態度に、本誌編集長の小野直紀が迫る。 「誰かに似たくない」とかあまり考えたことがない小野:今回いしわた

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35 著作権は文化のためになっているか

著作権は、作品の価値が高まるのを阻害する何かを創作した人が、自分の創作物をコントロールするのは当然だ。なぜなら、それが著作権というものだから。私たちはそう考えるかもしれないが、そもそも著作権とは一体、なんのためにあるのだろうか。たとえば、子どもの頃、誰かがおもしろい遊びのルールや言葉を「発明」すると、みんながそれを真似たり、アレンジして「進化」させたことを思い出す。あるいは、宴席で流行りの芸人のものまねをする人もいるかもしれない。そこに芸人本人がやってきて、「これは自分が考え

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XX 博報堂と著作権侵害

こちらでもふれているように、本記事はもともと『広告』著作特集号(2020年3月26日発行/発行元:博報堂)に掲載予定であった。しかし、博報堂社内の関係各所への確認や調整に想定以上の時間がかかり誌面への掲載を断念。雑誌の校了後も調整を継続し、幾度もの確認・修正の往復を重ねた。そして初稿の完成から約7カ月、ようやく社内調整が完了し、noteにて公開を行なう運びとなった。本記事は全文無料、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス「CC BY 4.0(表示4.0国際)」で公開する。 『

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