雑誌『広告』

博報堂が発行する雑誌。「いいものをつくる、とは何か?」を思索する“視点のカタログ”として2019年にリニューアル創刊。クリエイティブディレクター/プロダクトデザイナーの小野直紀が編集長を務める。最新号の特集は「虚実」。

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博報堂が発行する雑誌。「いいものをつくる、とは何か?」を思索する“視点のカタログ”として2019年にリニューアル創刊。クリエイティブディレクター/プロダクトデザイナーの小野直紀が編集長を務める。最新号の特集は「虚実」。

マガジン

  • 編集部員の全国書店開拓ノート

    『広告』の編集部員が全国の書店に足を運んで販路開拓を行なった記録を、順次公開していきます。

  • 『広告』虚実特集号 全記事公開

    2022年3月1日に発行された雑誌『広告』虚実特集号(Vol.416)の全記事を公開しています。

  • 『広告』流通特集号 全記事公開

    2021年2月16日に発行された雑誌『広告』流通特集号(Vol.415)の全記事を公開しています。

  • 『広告』虚実特集号トークイベント

    『広告』虚実特集号に関わりの深いゲストをお招きして開催するトークイベントについての情報をお知らせします。

  • 『広告』リニューアル創刊号 全文無料公開

    2019年7月24日に発行された雑誌『広告』リニューアル創刊号(Vol.413 特集:価値)の全記事を無料で公開しています。

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3月31日、『広告』最新号が発売になります!今回の特集は「文化」

こんにちは、『広告』編集部です。 いきなり内輪の話で恐縮ですが、いま編集部は引越し作業で大忙し。あと数週間で編集部ごと別のフロアに移動しなければならないのです。 本や資料、バックナンバー、大量の付箋や検証物、その他よくわからないものたち。仕分けして、梱包してと考えるだけでちょっとめまいがしてきます。 コロナ禍以降、打ち合わせや取材はほぼオンラインになり、在宅ワークも定着したので、ものはそこまで多くないはず。とはいえ、やはり1号をつくり終える頃には校了紙や検証物で編集部は

    • 文化

      「文化」に向き合うことは、「ものをつくること」を肯定すること──。 5年ほど前、本誌の編集長をやらないかと打診があり、なんでも好きにやっていいと言われて引き受けました。小さい頃からものをつくるのが好きで、これからもものをつくり続けたいと思っていた僕は、本誌の全体テーマを「いいものをつくる、とは何か?」にすることにしました。 ものをつくるときは、いつも「いいものをつくろう」と、つくることに没頭してきました。でも、「いいものをつくる」ということが何を意味しているのか、深く考え

      • ものづくりの街で、地域と人の魅力を発信する「SANJO PUBLISHING」

        編集部員の全国書店開拓ノート48 SANJO PUBLISHING @新潟県三条市 東京駅から上越新幹線で燕三条駅まで約2時間。燕三条地域はものづくりの街で、とくに金属加工で知られているというだけあって、駅構内には大きなナイフとフォークのオブジェが展示されています。この周辺では毎年「工場の祭典」という、製造現場の見学や作業体験ができるイベントがあるのですが、数年前にプライベートで参加し、とあるカトラリー製造会社の社長の熱い言葉に涙した思い出も。 さて、この燕三条駅からさら

        • 新潟で本好きたちに愛され続ける「北書店」

          編集部員の全国書店開拓ノート47 販路開拓のために編集部員が訪れた全国の書店。直接お会いしてわかった店主のみなさまの本に対する思いやご当地の魅力を綴ります。 北書店 @新潟県新潟市 北書店への道のりは、新潟駅からバスで15分ほど、新潟市役所本館の前で下車します。このあたりは「医学町通(いがくちょうどおり)」というちょっと変わった町名で、市役所前の大通りに面したマンションの1階に、控えめな看板が見えたらそこが北書店です。 看板には「にいがた まち くらし ほん」の文字。い

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          三茶の喧騒からちょっと離れて。屋上のある隠れ家的本屋「twililight」

          編集部員の全国書店開拓ノート46 販路開拓のために編集部員が訪れた全国の書店。直接お会いしてわかった店主のみなさまの本に対する思いやご当地の魅力を綴ります。 twililight @東京都三軒茶屋この日は三軒茶屋にある「twililight」を訪問しました。初めて降り立つ“三茶”の町を、お店の訪問前にちょっと探検。三角地帯と呼ばれる居酒屋街や路地裏を歩いてみると、個性的で小さなお店がみちみちと並んでいてわくわく。少し散歩するだけで、のんべえ向きな町とわかります。さて寄り道

          りんごから本へ。神保町愛がつまった憩いの場「BOOK SHOP 無用之用」

          編集部員の全国書店開拓ノート45 販路開拓のために編集部員が訪れた全国の書店。直接お会いしてわかった店主のみなさまの本に対する思いやご当地の魅力を綴ります。 BOOK SHOP 無用之用 @東京都神保町 「世界最大の本の街」とも言われる神保町。専門の古書店、新刊書店など100軒以上の書店が軒を連ねます。今回はそんな神保町にある「BOOK SHOP 無用之用」を訪問しました。神保町駅A7番出口を出て、老舗喫茶店の「さぼうる」の前をとおり、すずらん通りへ。ここは文豪たちが通っ

          和歌山カルチャーを支える「本屋プラグ」

          編集部員の全国書店開拓ノート44 販路開拓のために編集部員が訪れた全国の書店。直接お会いしてわかった店主のみなさまの本に対する思いやご当地の魅力を綴ります。 本屋プラグ @和歌山県和歌山市本屋プラグは南海本線の和歌山市駅より徒歩10分、JR和歌山駅からはバスを使って10分ほどの場所にあります。同じ駅では……? いいえ、違うんです。「和歌山市駅」と「和歌山駅」このふたつの駅はけっこう離れていて(徒歩だと40分!!)間違えると大変なことになるのです。 今回は和歌山市駅から徒

          107 なぜ人はものをつくるのか 〜 認知考古学から見る古代の「もの」と「ものづくり」

          「もの」にまとう何か現代の「ものづくり」の多くは、ビジネス・産業・経済において「儲ける」ための手段として位置付けられている。市場経済で大量生産される「もの」は、実用的な機能だけでなく、装飾やブランドなど非実用な付加価値のようなものをまとい、差異化を図る。それは、生活者にとって機能や価格と同様に、購買するときの選択の基準にもなっている。 市場経済のなかで、付加価値のような何かをまとっていない「もの」を見つけることは難しい。「もの」はいつから、何かをまとうようになったのか。 そ

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          106 聖なるものづくり、聖なるブランディング

          近年、世界的に宗教を信じる人が減少しており、日本では「自分は無宗教だ」と考える人が半数を超えると言う(※1)。その一方で、ビジネスの世界では、マーケティングの領域で宗教をメタファーとして使うことも多い。ものがあふれ、技術力や価格による競争で差をつけることが難しいいま、顧客の共感を集め信頼によって価値を高めるブランディングが有効だと考えられているからだ。 神仏や自然のような大いなるものに畏敬の念を抱き、聖性を感じて祈る宗教と、人間の「信じる」領域にまで踏み込むマーケティング。

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          現代の広告における虚実皮膜とは

          クリエイティブディレクター 清水恵介 × 福部明浩 × 細川美和子 × 編集者・銀河ライター 河尻亨一 『広告』虚実特集号イベントレポート 虚と実が入り混じる現代の広告やコンテンツ河尻:雑誌『広告』に、「広告にとっての虚実とは?」という文章を寄稿しました。何がホントで何がフェイクかわかりづらいこの時代、そのテーマを掘り下げることは重要だと思います。そもそも昔から、広告というビジネスには世間的に「虚業」というイメージが付きまとうんですね。それはなぜなのか? 世界の最新動向に

          105 広告に見る虚実 〜 “MAD MEN”と“GOOD PERSONS”のあいだ

          広告は“虚業”だと言われる。実体のないイカサマのような商売ということだ。筆者を含め関係者にとってうれしくない話だが、これは実話である。 なんとなくそうだと思っていた人も、ものは試しだ。「広告・虚業」で検索してみてほしい。耳の痛い情報が山ほどヒットするだろう。 読んでいくと興味深い。ある情報によれば、広告代理業は虚業どころか、世の中の“黒幕”なのだと言う。社会を裏側から牛耳っているらしい。 「そこまでの実力、あっただろうか?」 長年この業界に接している者なら首をかしげて

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          104 消費のためのデザイン

          これは1971年に発行されたヴィクター・パパネックによる『生きのびるためのデザイン』の冒頭の一文である。産業革命以降、デザインは市場経済の名のもと消費者や企業の欲望に形を与え、利益を生みだす手段として使われてきた。しかし、1970〜1980年代には、経済発展を遂げた欧米や日本において、消費社会に過度に加担するデザインのあり方に疑問符が突きつけられた。 1990〜2000年代には、情報革命とともに、デザインの範囲は電子媒体における体験デザインへと広がりはじめ、時を同じくして、

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          103『消費社会の神話と構造』と現代の消費 〜 記号学者 石田英敬 インタビュー

          フランスの思想家、ジャン・ボードリヤール(1929〜2007年)が『消費社会の神話と構造』を出版したのは、いまから半世紀前の1970年だった。ここで書かれた「記号消費論」は、世界でもてはやされ、日本でもバブル経済に浮かれていた1980年代から1990年代にかけて消費を理解するための理論として流行した。 「人々はものを消費するのではなく、記号を消費する」という概念は、いまの時代でも通用するように思えるが、そもそもこの理論はどのような背景から生まれたのか。そして、この半世紀に起

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          102 空想する力と創造する力 〜 発達心理学と脳科学から考える

          プロローグ ── 4歳の子どもの夢は「チーター」だったある日、4歳の息子に「将来、何になりたい?」と尋ねてみると、彼は「チーターになりたい」と言った。運動会を目前にして、地球上でもっとも速く走る動物に憧れたようだ。1カ月ほど経ってから同じ質問をしてみると、今度は「むし」と答えた。「大きくなったらなれると思う?」と尋ねると「なれないよ。むしは小さいから」との返事。しかし、ハロウィンで変装したドラキュラには「なれる」らしい。「衣装を持ってるからね」と理由を教えてくれた。わが家の4

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          101 芸名の歴史とその特質

          映画『ボヘミアン・ラプソディ』のなかにこんなシーンがある。レコード会社からの連絡を受け、華々しいデビューが決まった主人公ファルーク・バルサラは、家族・友人らに向かって高らかに宣言する。「僕は今日からフレディ・マーキュリーだ」。移民の家系で育った少年はその後、世界的なスターとなっていく。 後年、彼のバンド「QUEEN」の曲から生まれたスターもいる。デビュー前の歌い手であった女性、ステファニー・ジョアン・アンジェリーナ・ジャーマノッタは、QUEENのヒット曲「Radio Ga

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          100 ポップ・ミュージックの虚実 〜 歴代のポップ・アイコンはどのようにつくられたか

          ポップ・ミュージックの世界にはたくさんの「虚実」が存在している。アイコンたるスターの誕生には、“実”から“虚”を生むことが不可欠だ。そして、幻想や妄想、あるいは勘違いが、いつしかリアルな表現やムーブメントを生むことも少なくない。本稿では、長年ポップ・ミュージックを観察し、その現場に立ち会ってきた編集者/音楽評論家の田中宗一郎氏と筆者・照沼健太が、ポップ・ミュージックの歴史を彩ったアイコンたちがどのようにつくられたのかを語り合い、“ポップ・ミュージックの虚実”についていくつかの

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