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三茶の喧騒からちょっと離れて。屋上のある隠れ家的本屋「twililight」

雑誌『広告』

編集部員の全国書店開拓ノート46

販路開拓のために編集部員が訪れた全国の書店。直接お会いしてわかった店主のみなさまの本に対する思いやご当地の魅力を綴ります。

twililight @東京都三軒茶屋

この日は三軒茶屋にある「twililight」を訪問しました。初めて降り立つ“三茶さんちゃ”の町を、お店の訪問前にちょっと探検。三角地帯と呼ばれる居酒屋街や路地裏を歩いてみると、個性的で小さなお店がみちみちと並んでいてわくわく。少し散歩するだけで、のんべえ向きな町とわかります。さて寄り道はほどほどに、お店へ向かって茶沢通りを北に進みます。

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twililightの入り口はビルの3階にあります。上へと続く階段はなんとも急傾斜で入る前からレトロ感。ビルの目印は、1階にあるパン屋さん「ブーランジェリー・ボヌール」。三軒茶屋住人の編集部員によると、ここの「しあわせのカレーパン」は絶品だそう。さらに2階には知る人ぞ知る大人のためのカフェ「nicolas」も。

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お店のなかへ入ると右にギャラリー、左に本とカフェのスペースがあります。店主の熊谷さんにお店について教えてもらいました。もともとは住居だったというこの場所。改装をするにあたり、全部を変えてしまうのではなくお風呂だったタイルの壁など、あえて家っぽさも残したんだそう。

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ギャラリーは天窓のおかげで、自然光が気持ちよく入り、たまにやってくる鳥たちの様子も下から覗けて癒されるんだとか。

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気になっていた屋上も見てみたかったけれど、外は雨。ダメもとで今日は屋上へ見せてもらうのはの難しいですよね、と尋ねてみると熊谷さん「いいですよ〜」と快く。鍵を開けてもらうのにやっぱり急な階段を登っていっしょに4階へ。そこにもZINEや雑誌のバックナンバーなど、宝探しをしたくなる本たちが並びます。奥の扉を開けてもらいいざ屋上へ! うん、雨、すごい。せっかくなので写真を撮ろうと少しだけ外に出た私。「このほうが見やすいですよね」と屋上の中央のパラソルの角度を変えてくださった優しい熊谷さん。結果、ふたりともまぁまぁな量の雨を浴びることなってしまいました。私のわがままでごめんなさい。

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ちなみに晴れた日はここで本を読んだり、お茶をしたり、みんな外側を向いてそれぞれ楽しんでいるそう。私ならカフェメニューの「たそがれのクリームソーダ」をお供にしたいな。このソーダ、季節によっていろんな味とカラーに変わっていくそうですよ。

以前はギャラリーやイベント関係のお仕事をしていた熊谷さん。ここにお店を開いたのは同じビルのひとつ下にあるカフェ「nicolas」さんから、上の階があくので、そこで何かやってみたら? とお誘いをうけたのがきっかけ。どんな場所にするかを考えたときに「ほっとする場所」をつくりたいと思ったそう。思い浮かんだのは本屋とカフェとギャラリーで、その全部を同じ場所につくりたい、とtwilliightの構想ができあがり、よしやってみよう! と決断してからは、愛知県からの引越し、お店の内装など怒涛の3カ月。未経験だった本の仕入れは以前イベントで共演した誠光社の堀部さんからのアドバイスを受けたそう。

このオープンまでの裏話、すごいパワーとスピード感がありますが、実際の熊谷さんはとてもやわらかな雰囲気なので、そのギャップに驚きました。短い期間で大きな決断をすることは勇気がいったのではないですか? と聞くと「たくさん人がいるなかで、自分に声をかけてもらったことがとにかく嬉しくて。だから決断することができたんです」とお話してくださいました。

雑誌『広告』のことはご存知で、毎号内容だけじゃなく流通方法もおもしろいですよねと嬉しいお言葉。流通特集号、虚実特集号を取り扱いいただけることになりました。流通号の表紙にはもちろん、お店の素敵なロゴが入っています。「twililight」という名前についてお店のHPでは、「よかったら、トワイライライトって口ずさんでみてください。なんだか、歌っているような気持ちになりませんか?」とあるんです。実は編集部でも「トワイライライト」をかんでしまってうまく言えず、くすっと笑ってしまう場面が何度かありました。お店の名前だけでなんだか場が和んでしまうなんてちょっとずるいです。

twililight 探訪メモ

喫茶店セブン
初めての三茶ランチは50年以上の歴史がある喫茶店セブンで。外観、内観ともにとってもレトロな雰囲気で、雨の日にもゆっくり落ち着ける空間。オーダーしたのは名物の「オムナポ」。王道ナポリタンを包む、ほどよいオム。多めのケチャップの上にはソーセージをいさぎよくオン! おいしくない訳がありません。
▶︎お店の場所はこちら

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文:『広告』編集部・大塚

twililight
東京・三軒茶屋に2022年3月オープン。「ほっとする」空間では店主の読みたい! という気持ちで丁寧にセレクトされた本、ギャラリー、カフェを楽しむことができます。作家さんのトークやミュージシャンのライブなど様々なイベントも定期的に開催中。
▶︎ 詳しい情報はこちら

※状況に応じて一時休業または営業時間が変更になる場合があります。詳細はリンク先よりご確認ください

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『広告』最新号(特集:虚実)発売のお知らせ



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博報堂が発行する雑誌。「いいものをつくる、とは何か?」を思索する“視点のカタログ”として2019年にリニューアル創刊。クリエイティブディレクター/プロダクトデザイナーの小野直紀が編集長を務める。最新号の特集は「虚実」。