雑誌『広告』

博報堂が発行する雑誌。「いいものをつくる、とは何か?」を思索する“視点のカタログ”とし…

雑誌『広告』

博報堂が発行する雑誌。「いいものをつくる、とは何か?」を思索する“視点のカタログ”として2019年にリニューアル創刊。クリエイティブディレクター/プロダクトデザイナーの小野直紀が編集長を務める。最新号の特集は「文化」。

マガジン

  • 『広告』文化特集号 全記事公開

    2023年3月31日に発行された雑誌『広告』文化特集号(Vol.417)の全記事を公開しています。 (2023年8月24日追記)「124 ジャニーズは、いかに大衆文化たりうるのか」は、対談者・矢野氏の意向によりnoteでの全文公開を見送ることとなりました。ご了承ください。

  • 『広告』文化特集号トークイベント

    『広告』文化特集号に関わりの深いゲストをお招きして開催するトークイベントについての情報をお知らせします。

  • 編集部員の全国書店開拓ノート

    『広告』の編集部員が全国の書店に足を運んで販路開拓を行なった記録を、順次公開していきます。

  • 『広告』虚実特集号 全記事公開

    2022年3月1日に発行された雑誌『広告』虚実特集号(Vol.416)の全記事を公開しています。

  • 『広告』流通特集号 全記事公開

    2021年2月16日に発行された雑誌『広告』流通特集号(Vol.415)の全記事を公開しています。

記事一覧

119 中国コンテンツをとりまく規制と創造の現場

日本から見ると、中国は世界でもっとも言論統制が厳しい国だと思われがちだが、そうではない。世界のそれぞれの国に事情があり、日本に比べて基準が厳しい、あるいは緩い…

100〜
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118 激動する社会とマンガ表現

2021年、コミック(マンガ)の販売額は6,759億円に達し、1995年のピークを2年連続で更新。過去最高の市場規模になった。電子書籍の普及は言うまでもなく、コロナ禍で巣ごも…

100〜
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117 「文化のインフラ」としてのミニシアターが向かう先

1970年代後半に現れた日本独自の小規模映画館、ミニシアター。大手の映画館で上映される商業的な映画に対して、作家性を帯びた作品や知られざる世界中の名作の受け皿となり…

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116 カルチャー誌の過去と現在

カルチャー誌とは何か日本に「カルチャー誌」は存在しない。いや、定義が存在しないのだ。日本三大中型辞典『広辞苑』(岩波書店)、『大辞林』(三省堂)、『大辞泉』(…

100〜
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115 ポップミュージックにおける「交配と捕食のサイクル」

ポップミュージックの歴史は、あるサイクルの繰り返しで成り立っていると言っていいだろう。そのサイクルとは「ローカル/アンダーグラウンド」カルチャーを資本が吸収/搾…

1,000
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114 現代における「教養」の危機と行方 ~ 哲学者 千葉雅也 × 『ファスト教養』著者 レジー

“Culture”という言葉に「文化」「教養」両方の意味が含まれていることからも明らかだが、このふたつの概念は密接にかかわっている。「文化」がある種の「時代の空気」を…

100〜
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119 中国コンテンツをとりまく規制と創造の現場

日本から見ると、中国は世界でもっとも言論統制が厳しい国だと思われがちだが、そうではない。世界のそれぞれの国に事情があり、日本に比べて基準が厳しい、あるいは緩いという相対的なものでしかない。日本は世界で有数の基準が緩い、あるいは比較的作者が自由に作品を発表できる国だと感じる。もちろん出版社の判断は介在するが、国が出版物の内容をひとつひとつチェックすることはない。 実は中国も、出版段階で国がチェックしているわけではない。日本と同様に出版社が独自にチェックし、問題ないと判断する

¥100〜

118 激動する社会とマンガ表現

2021年、コミック(マンガ)の販売額は6,759億円に達し、1995年のピークを2年連続で更新。過去最高の市場規模になった。電子書籍の普及は言うまでもなく、コロナ禍で巣ごもり需要が増えたり、ヒット作に恵まれたりといった時勢が理由に挙げられるものの、マンガの存在感は増すばかりだ。 同時に、この10年、SNSの普及やポリティカル・コレクトネスの認知に伴い、女性蔑視や差別表現などを理由にマンガ作品が炎上したり再注目されたりする機会も目立つようになった。社会の変化に伴い、かつては

¥100〜

117 「文化のインフラ」としてのミニシアターが向かう先

1970年代後半に現れた日本独自の小規模映画館、ミニシアター。大手の映画館で上映される商業的な映画に対して、作家性を帯びた作品や知られざる世界中の名作の受け皿となり、映画の多様性を育む重要な「文化のインフラ」としての機能を担ってきた。「ミニシアター」とは呼称であり明確な定義はないが、大手の直接の影響下にない映画館を指し、「単館系」とも呼ばれる。元来DIY的側面が強く、各館それぞれが独自の魅力を持っている。 そんなミニシアターの多くが、いま窮地に立たされている。コロナ禍によっ

¥100〜

116 カルチャー誌の過去と現在

カルチャー誌とは何か日本に「カルチャー誌」は存在しない。いや、定義が存在しないのだ。日本三大中型辞典『広辞苑』(岩波書店)、『大辞林』(三省堂)、『大辞泉』(小学館)に収録されていないし、日本唯一の雑誌の総目録だった『雑誌新聞総かたろぐ』(メディア・リサーチ・センター、2019年休刊)や取次用資料『雑誌のもくろく』(日本出版販売、2022年休刊)の分類に「カルチャー誌」という項目がつくられたことは一度もない。 たとえば、ここ15年ほどの間に貴方が本屋で見た「カルチャー誌」

¥100〜

115 ポップミュージックにおける「交配と捕食のサイクル」

ポップミュージックの歴史は、あるサイクルの繰り返しで成り立っていると言っていいだろう。そのサイクルとは「ローカル/アンダーグラウンド」カルチャーを資本が吸収/搾取して「メジャー」カルチャー化し、やがて細分化していくという一連の流れである。 ポップミュージックの誕生を歴史のどこに持ってくるべきかについては諸説あるが、このテキストでは現代のポップミュージックとの直接的なつながりが見てとれる点から、1950年代に起こったロックンロールの誕生をそのスタート地点として定義したい。黒人

¥1,000

114 現代における「教養」の危機と行方 ~ 哲学者 千葉雅也 × 『ファスト教養』著者 レジー

“Culture”という言葉に「文化」「教養」両方の意味が含まれていることからも明らかだが、このふたつの概念は密接にかかわっている。「文化」がある種の「時代の空気」を表すのであれば、その空気によって規定される「時代における適切なふるまい」が「教養」ということになるだろうか。 「教養が大事」という言説は、いつの時代にも存在してきた。一方で、最近は「ビジネスやお金儲けに役立つものとして、教養が大事」といった考え方がいままで以上に力を増しつつある時代でもある。筆者は拙著『ファスト

¥100〜