雑誌『広告』

博報堂が発行する雑誌。「いいものをつくる、とは何か?」を思索する“視点のカタログ”とし…

雑誌『広告』

博報堂が発行する雑誌。「いいものをつくる、とは何か?」を思索する“視点のカタログ”として2019年にリニューアル創刊。クリエイティブディレクター/プロダクトデザイナーの小野直紀が編集長を務める。最新号の特集は「文化」。

マガジン

  • 『広告』文化特集号 全記事公開

    2023年3月31日に発行された雑誌『広告』文化特集号(Vol.417)の全記事を公開しています。 (2023年8月24日追記)「124 ジャニーズは、いかに大衆文化たりうるのか」は、対談者・矢野氏の意向によりnoteでの全文公開を見送ることとなりました。ご了承ください。

  • 『広告』文化特集号トークイベント

    『広告』文化特集号に関わりの深いゲストをお招きして開催するトークイベントについての情報をお知らせします。

  • 編集部員の全国書店開拓ノート

    『広告』の編集部員が全国の書店に足を運んで販路開拓を行なった記録を、順次公開していきます。

  • 『広告』虚実特集号 全記事公開

    2022年3月1日に発行された雑誌『広告』虚実特集号(Vol.416)の全記事を公開しています。

  • 『広告』流通特集号 全記事公開

    2021年2月16日に発行された雑誌『広告』流通特集号(Vol.415)の全記事を公開しています。

記事一覧

58 物流空間試考

都市のブラックボックスとしての物流空間物流のための空間というと、どういう場所を思い浮かべるだろう。 コンテナ船が発着する港、たくさんのトラックが待機している駐車…

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57 輸送進化論 〜 世界は輸送でできている

世界中どこからでもものが届く。それがあたりまえになりつつあるなか、2020年は特別な年になった。コロナ禍の影響を受け、人の移動だけでなくものの移動までもがストップし…

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56 「簡単に手に入る」流通が見落としているもの

「人間的」とはどういうことか流通が高度になることで、人々はものを容易に入手することができるようになった。自宅にいながらにして、世界中のものが届く。しかも安価に。…

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55 近代合理主義と流通 〜 マックス・ウェーバーをとおして見る「合理化」の正体

はじめに今日私たちが生きる資本主義の世界は、「合理化」の追求の結果として、便益の享受という点で絶頂に登りつめた世界かもしれない。流通においては、フォード主義以降…

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54 流通と社会 〜 経営学者 石井淳蔵 × 『広告』編集長 小野直紀

流通の変化が生産のあり方や消費のあり方、そして社会をいかに変えてきたか。日本における流通業発展の歴史をひも解きながら、現代の流通を取り巻く課題やこれからの流通の…

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「流通特集号」発売前後のできごと全記録

2月16日に『広告』流通特集号が発売されてから、ちょうど2カ月が経ちました。 今回は税込3,000円という雑誌としては少し高めの価格設定のため、正直なところ売れ行きがど…

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物流空間試考

58 物流空間試考

都市のブラックボックスとしての物流空間物流のための空間というと、どういう場所を思い浮かべるだろう。

コンテナ船が発着する港、たくさんのトラックが待機している駐車場、スチールラックが整然と立ち並ぶ巨大な倉庫。もしかしたら閉じた空間ではなくて、血管のように大地を巡る高速道路なんかを思い浮かべた人もいるかもしれない。

ところで、いま思い浮かべた空間のなかに「人」はいただろうか。おそらく、無人もしくは

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輸送進化論 〜 世界は輸送でできている

57 輸送進化論 〜 世界は輸送でできている

世界中どこからでもものが届く。それがあたりまえになりつつあるなか、2020年は特別な年になった。コロナ禍の影響を受け、人の移動だけでなくものの移動までもがストップした。輸入農作物が届かず野菜価格は高騰、部品が入ってこないメーカーは商品の発売が滞った。中国に輸入の7割を依存していたマスクは、数カ月にわたって品切れと価格高騰に悩まされることとなった。そこで可視化されたのは、いままで意識されてこなかった

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「簡単に手に入る」流通が見落としているもの

56 「簡単に手に入る」流通が見落としているもの

「人間的」とはどういうことか流通が高度になることで、人々はものを容易に入手することができるようになった。自宅にいながらにして、世界中のものが届く。しかも安価に。いいことずくめに見えるが、副作用や見落としはないのだろうか。

そういわれてまず思い浮かぶのは、リアルな店舗には商品を手にとるとか、店員とのコミュニケーションといった「人間味のある」体験があるが、eコマースは欲しいものをクリックすれば手に届

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近代合理主義と流通 〜 マックス・ウェーバーをとおして見る「合理化」の正体

55 近代合理主義と流通 〜 マックス・ウェーバーをとおして見る「合理化」の正体

はじめに今日私たちが生きる資本主義の世界は、「合理化」の追求の結果として、便益の享受という点で絶頂に登りつめた世界かもしれない。流通においては、フォード主義以降の大量生産・大量消費に伴って、大量仕入れ・大量販売を行なうマスマーチャンダイジングが発展。多数の店舗を統括し展開するチェーンオペレーションの広がりとともに、百貨店、スーパーマーケット、コンビニエンスストアなどが隆盛を極めていく。また、戦争に

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流通と社会 〜 経営学者 石井淳蔵 × 『広告』編集長 小野直紀

54 流通と社会 〜 経営学者 石井淳蔵 × 『広告』編集長 小野直紀

流通の変化が生産のあり方や消費のあり方、そして社会をいかに変えてきたか。日本における流通業発展の歴史をひも解きながら、現代の流通を取り巻く課題やこれからの流通のあるべき姿について、流通科学大学の元学長であり日本の経営学の大家である石井淳蔵氏と本誌編集長・小野直紀が「流通と社会」をテーマに語りあう。

流通簡素化論と流通革命論小野:今回、流通に関する本をずいぶん読んだのですが、僕がいま流通に対して抱

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「流通特集号」発売前後のできごと全記録

「流通特集号」発売前後のできごと全記録

2月16日に『広告』流通特集号が発売されてから、ちょうど2カ月が経ちました。

今回は税込3,000円という雑誌としては少し高めの価格設定のため、正直なところ売れ行きがどうなるか心配でした。ところが発売後、書店から「完売したので追加発注は可能か?」とリクエストがあったり、「うちでも扱いたい」と新規の取り扱いが増えたりと好発進でした。また、Amazonランキングでは浮き沈みはあるものの現在もカテゴリ

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