雑誌『広告』

博報堂が発行する雑誌。「いいものをつくる、とは何か?」を思索する“視点のカタログ”として2019年にリニューアル創刊。クリエイティブディレクター/プロダクトデザイナーの小野直紀が編集長を務める。最新号の特集は「文化」。

雑誌『広告』

博報堂が発行する雑誌。「いいものをつくる、とは何か?」を思索する“視点のカタログ”として2019年にリニューアル創刊。クリエイティブディレクター/プロダクトデザイナーの小野直紀が編集長を務める。最新号の特集は「文化」。

マガジン

  • 『広告』文化特集号 全記事公開

    2023年3月31日に発行された雑誌『広告』文化特集号(Vol.417)の全記事を公開しています。 (2023年8月24日追記)「124 ジャニーズは、いかに大衆文化たりうるのか」は、対談者・矢野氏の意向によりnoteでの全文公開を見送ることとなりました。ご了承ください。

  • 『広告』文化特集号トークイベント

    『広告』文化特集号に関わりの深いゲストをお招きして開催するトークイベントについての情報をお知らせします。

  • 編集部員の全国書店開拓ノート

    『広告』の編集部員が全国の書店に足を運んで販路開拓を行なった記録を、順次公開していきます。

  • 『広告』虚実特集号 全記事公開

    2022年3月1日に発行された雑誌『広告』虚実特集号(Vol.416)の全記事を公開しています。

  • 『広告』流通特集号 全記事公開

    2021年2月16日に発行された雑誌『広告』流通特集号(Vol.415)の全記事を公開しています。

記事一覧

97 建築における「ただならなさ」

¥160〜

96 衣服と人間の関係史 〜 つくること、買うこと、借りること

¥160〜

95 プロレスとは何だろうか?

¥160〜

94 ディズニーランドの虚構と現実

93 映画におけるフィクションとリアリティ 〜 映画監督 西川美和 インタビュー

¥160〜

92 ビデオゲームの虚構と現実 〜 美学者 松永伸司 インタビュー

¥160〜

97 建築における「ただならなさ」

背もたれの壊れかけたバスに揺られ、ポルトガルの内陸独特の湿った草原を羊の群れを追い越しながら進んでいく。するとある地点を境に、遠い年月を想わせる角の取れた巨大な岩が地面にゴロゴロと現れはじめる。少し離れて、その丸まった巨岩をたっぷりと載せた山が見える。ポルトガルの真ん中を走るエストレーラ山脈の一部だ。その山をぐるりと回り込むようにして登っていくと、バスはモンサントの村に到着する。 巨大な岩に囲まれたモンサントの村 画像:筆者撮影 ほかのポルトガルの小さな村と同じように、こ

¥160〜

96 衣服と人間の関係史 〜 つくること、買うこと、借りること

1.はじめに── 4つの衣服の歴史形態夏目漱石の有名な『吾輩は猫である』のなかに、つぎのような文章がある。 人間の歴史とは衣服の歴史であり、また衣服の歴史とは人間の歴史そのものである。漱石は猫の吾輩をしてこのように語っている。衣服とは人間の誕生以来、生きるうえで決して欠かすことのできないものである。けれども、この人間の歴史にも等しいはずの衣服という対象を記述することは、実はそう容易いことではない。 たとえば、「わたしたちはこれまでどのような衣服を着てきたのだろうか」、こう

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95 プロレスとは何だろうか?

「絵ですね。作品です。頭のなかのビジョンには絵があるんですよね、確実に。究極まで追い込まれて、初めて絵になっていくような気がするんですよね」 1980年代に女子プロレスの一大ブームを巻き起こした、クラッシュギャルズのひとり、長与千種の言葉だ(※1)。1985年8月28日、大阪城ホールにてダンプ松本vs長与千種による「敗者髪切りマッチ」が決行された。極悪同盟対クラッシュギャルズ、わかりやすいヒール(悪役)対ベビーフェイス(善玉)の対決だが、勝利したのは、ダンプ松本だった。当時

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94 ディズニーランドの虚構と現実

1.はじめに1983年4月15日、千葉県浦安市。 まだインターネットや携帯電話ですら、身近ではなかったこの時代。小雨の降るなか、真新しい入園ゲートの前には、約3,000人の客がその瞬間を待ちわびていた。まさかこの日が、日本の遊園地業界、さらにはレジャー産業を大きく変える節目になるとは、当時はまだ誰も想像すらしていなかっただろう。 午前8時45分、園内でセレモニーの壇上に立った、株式会社オリエンタルランドの高橋政知社長(当時)は高らかに叫んだ。 「1983年4月15日、ここに東

¥160〜

93 映画におけるフィクションとリアリティ 〜 映画監督 西川美和 インタビュー

『ゆれる』『永い言い訳』『ディア・ドクター』『すばらしき世界』などで知られ、登場人物の苦悩や葛藤などリアルな心理描写に定評のある西川美和監督。自身が監督するすべての作品で脚本を手掛ける彼女は、登場人物のキャラクター像をつくるための念入りな取材・調査を行ない、数年かけて作品を練り上げていくと言う。そんな西川監督は、映画というフィクションのなかに、いかにリアリティを生み出しているのか、その思想や方法論、そしてフィクションの可能性について尋ねた。 なお、本稿では『すばらしき世界』

¥160〜

92 ビデオゲームの虚構と現実 〜 美学者 松永伸司 インタビュー

演劇や小説、映画など、フィクションを楽しむ娯楽や芸術は古くから多岐にわたって存在していた。1970年代後半以降に普及したビデオゲームは、プレイヤーの能動的な関与によるシステムとのインタラクションにより、フィクションの世界へより深く没入できる点に特徴があると言われている。本インタビューでは、美学の視点からビデオゲームを研究する松永伸司氏に、ビデオゲームの表象と受容における特色や、プレイヤーがどのような構造によって虚構と現実の狭間に存在するゲーム世界を体験するのかについて伺った。

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