89 「虚」の「構築」について 〜 まんが原作者 大塚英志 インタビュー
「物語」の力を感じない日はない。何かを買ったり、何かを決断する際に、単純なスペック的な価値以外に大きく左右される。その決断に対する家族の反応や、その店主との関係や、自分の過去の失敗といったものが作用する。初めて出会ったコト、モノ、ヒトの歴史やエピソードに、シンパシーを感じたり、好奇心を刺激されたりと、人はとかく「物語」に影響されるものである。その「物語」の中身はと言えば、すべてがドキュメントではない。噂話もあれば、つくり話もある。いわゆる「虚構(フィクション)」だ。小説や映画