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ヤギと暮らす旅好き店主が見せる本の世界「OLD FACTORY BOOKS」

雑誌『広告』

編集部員の全国書店開拓ノート43

販路開拓のために編集部員が訪れた全国の書店。直接お会いしてわかった店主のみなさまの本に対する思いやご当地の魅力を綴ります。

OLD FACTORY BOOKS @和歌山県海南市

この書店を知ったのは、和歌山で陶芸作家をしている友人のインスタグラムに登場していたのがきっかけでした。和歌山県で『広告』を取り扱っていただける書店を探していたので、さっそく友人に紹介してもらい店主の助野さんに連絡を。お店を訪問し、直接流通特集号のご案内ができることになりました。

お店の名前は「OLD FACTORY BOOKS」。和歌山市のお隣の市、海南市(みかんやびわ、漆器が有名!)の黒江というエリアにあります。

初めてだと入口がわかりにくいと聞いていたので、明るいうちに下見を。駅からは歩いて17分、バスを使うと10分ほどの場所にあります。ほんまにここでいいんかな?とちょっと緊張する路地を進むと現れる、とっても風情溢れる建物。

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というのも、ここは昭和2年に建造された漆工場の跡地で、国の登録有形文化財にもなっているそう。

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お店の営業時間は土曜日の昼の部(11〜16時)と夜の部(19時半〜23時)、そして予約制になっている平日の夜。今回の訪問は夜の部です。近くの図書館(日本一の絵本蔵書数!)を探検し時間が来るのを待ち、再び予習した道を進みます。辺りは真っ暗だったので下見しておいてよかった。

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駐車場にある入口からなかに入り、煉瓦堂という大きなギャラリーを抜け、2階へ上がるとそこがOLD FACTORY BOOKSです。店主手づくりの棚には古本を中心に世界の本、映画やアートの本などが並びます。煉瓦の柱、天井にはどこか異国のガーランド、壁には店主のお兄様の漫画家・助野嘉昭さんの絵が描かれていたりと賑やかな店内(ちょうど店主のお父様が旅の本を納品しに来られていたのもあり余計に)。店主のこだわりで、土曜日営業のBGMはいつも決まってトム・ウェイツの「The Heart Of Saturday Night」だそう。

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メールのやりとりのなかで、助野さんとは共通の知人が複数いることが判明していたので、お会いする前から勝手に親近感を持っていました。懐かしい話で盛り上がり、隠しておきたい学生時代の諸々も知られてしまったのですが『広告』のご案内はしっかりと。流通特集号のオリジナルの表紙にとても興味を持ってくださり、いまは新刊の扱いはそんなに多くはないけれど今後どんどん増やしていきたい、とお取り扱いが決まりました。

店主の助野さん、世界50カ国を巡る旅をしたあとに自分が本当にやりたいことは何かをあれやこれや考えた結果、昔から大好きだった「本」にたどり着いたそう。いろいろなご縁がありこの旧田島うるし工場で本屋をオープン、平日は別の仕事をしながらお店を営業されています。

せっかくなので、と建物のなかを案内してもらうことに。お店があるエリアは古くから漆器の生産が盛んなエリア。この建物は、移転のため使われなくなった工場を、地元の若手アーティストたちが情報発信の基地として再生させたそうです。カフェやギャラリースペース、今回お店を紹介してもらった友人・大久保氏のアトリエもこの一角に。なかを見せてもらうと本物かと見紛うようなマスクや軍手の陶芸作品が並んでいました。やや!その横には美味しそうなみかん。さすが和歌山だなあと眺めていると、好きなだけ持っていっていいとのこと。やったあ!帰路の電車でいただきました。

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お店のインスタグラムを見ていると、最近は土曜日の日中お店番をされているお父様がセレクトしたコーナー(私好みな予感!)も拡大し、新刊の取り扱いもどんどん増えているそう。ほかにも、イラストレーターである奥さま・すけのあずささんが手がける絵本も出版され、発売記念イベントも控えていたり、楽しい企画が続くようです。またいつか訪問し、今度は助野さんに世界を旅したお話も聞いてみたいなあ。

ちなみに助野さんのご自宅は少し離れた山奥!?にある築150年の古民家で、敷地面積なんと8,000坪の土地にヤギ6頭とご家族で暮らしていらっしゃいます。この様子はTBS系列のテレビ番組「住人十色」でも紹介されたそう。わお!

OLD FACTORY BOOKS 探訪メモ

そうげん堂
OLD FACTORY BOOKSがある建物に入っているカフェ。暖簾をくぐると開放的な高い天井、壁はあちこちに工場であった印が残ります。私はコーヒーともってりとしたクリームたっぷりのプリンをいただきました。美味しくない訳がない。ふとした会話から、店主とその場にいた地元のお客さんもいっしょになってご近所のおすすめスポットを教えてくれた、なんともアットホームな時間を過ごせる場所でした。
▶︎ お店のHPはこちら

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文:『広告』編集部・大塚(2020年12月訪問)

OLD FACTORY BOOKS
旧うるし工場の跡地のカフェ「そうげん堂」の一角での委託販売を経て、2020年7月3日に開店。グーグルマップで経路検索すると、とっても細い道を指示され車では到着できないそうなので、HPのマップを頼りに向かってください。
▶︎ 詳しい情報はこちら

※状況に応じて一時休業または営業時間が変更になる場合があります。詳細はリンク先よりご確認ください

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