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“ぬったり”のゆったり空間で見つける自分だけの一冊「BOOKS f3」

編集部員の全国書店開拓ノート36

販路開拓のために編集部員が訪れた全国の書店。直接お会いしてわかった店主のみなさまの本に対する思いやご当地の魅力を綴ります。

BOOKS f3 閉業 @新潟県新潟市

新潟県新潟市の中央より少し東側に「沼垂」(ぬったり)という町があります。かつては市場として賑わっていた場所が5年ほど前から、新しいお店が次々オープンし、現在は「沼垂テラス商店街」として賑わいを見せています。そんな“ぬったり”にある書店「BOOKS f3」(ブックスエフサン)を訪問しました。

新潟駅から歩いて15分ほど、きっとこの辺りがお店だなと思い、マップを見ながらうろうろしていてもそれらしきお店がない……。不安になって、地図を確かめるも、この辺りで間違いないはずだと不安でいっぱいになっていると、女性があるお店のシャッターを開けている! その方はBOOKS f3の店主、小倉さんでした。ご挨拶をし、道が合っていたことにほっとしながら開店準備を少し外で待たせてもらうことに。

全面ガラスの扉をあけていざ入店。店内にはなんともちょうど良い高さの本棚に、丁寧にたくさんの写真集や本が並べられています。ふと壁を見ると熊の毛皮が! その日は新潟県の山奥に暮らす、熊を狩り山と生きるマタギの生活を撮影した亀山亮さんの写真展「山熊田」が開催されていて、毛皮もその展示のひとつ。珍しい熊の毛皮をじっと見ていると「どうぞ」と小倉さんが暖かいお茶をいれてくださいました。嬉しいお気遣いとおいしいお茶に、ほっこりしたところで雑誌のご案内を。

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『広告』リニューアル創刊号のことは、ちょうど発売日に東京から来られたお客さんからの情報で知ったとのこと。その頃まだ『広告』は新潟県での販売がなく、そのお客さんは東京の本屋さんで取り置きをされたそう。著作号のことをご案内すると、今はお店でほとんど雑誌の扱いがないことを教えていただきました。原稿のサンプルなどをお渡しし、後日お返事をいただくことに。

お客さんが来られたので、恒例の店内探検です。知らない作家さんの写真集がたくさんあって、思わずメモしたくなります。そこで見つけたのが店主の小倉さんが発行している『a letter from BOOKS f3』。新潟の人やものに興味を持ってもらいたいと思いで作られた、作家さんのインタビューやおすすめの本、新潟のおいしいものなどが掲載されている冊子です。全部広げて裏面を見るとA3サイズにたっぷりと写真がプリントされています。発行月カレンダーになっているものも。なんとこの冊子、毎回、フォントや表記が違うそう。紙質もずっと触っていたくなるような心地のよいものだったのでいくつか購入。掲載されていた真裏にある加藤豆腐店とっても気になるな。こちらはお店のWEB STOREでも購入可。

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後日ご連絡をいただき今回『広告』のお取り扱いは見送りとなりましたが、そこには直接お話を聞くことができてよかったですとも書いていただき、また次に繋がるといいなと思いました。余談ですが訪問してからすぐに読んだ植本一子さんの本に、BOOKS f3が登場。お店と小倉さんを浮かべながら読むことができなんだかとても嬉しくなりました。次は個人的に、遊びに行きます!

BOOKS f3探訪メモ

新潟のお酒
都道府県別の蔵元数全国第一位である新潟県。年間の清酒消費量も全国でいちばん多いと言われています。味の特徴としては淡麗辛口! 仕事終わりに1杯といきたいところでしたが……新幹線の時間が迫っていたので、日本酒初心者の私は家飲み用にスパークリング日本酒を購入。えいっとジャケ買いをした3種ですが、調べてみるとそれぞれの酒蔵の歴史は古く、写真右の吉乃川酒造はなんと472年も前に創業されているそう。米、水、気候、技が揃うからこそ造られる新潟の日本酒、少し勉強したくなりました。

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文:『広告』編集部・大塚

BOOKS f3
2015年に新潟県新潟市にオープン。元々は時計屋さんだった建物をセルフリフォームされたそう。写真集を中心にラインナップされた店内では、定期的に写真の展示や作家さんのトークショーなどのイベントも開催されます。店内にあるカウンターでは、新潟県のコーヒーやハーブティーも楽しむことができます。
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※状況に応じて一時休業または営業時間が変更になる場合があります。詳細はリンク先よりご確認ください

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