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店長の感性で選ばれたコーヒーと本が並ぶ「ひとやすみ書店」

編集部員の全国書店開拓ノート6

販路開拓のために編集部員が訪れた全国の書店。直接お会いしてわかった店主のみなさまの本に対する思いやご当地の魅力を綴ります。

ひとやすみ書店 @長崎県長崎市

長崎の観光名所として知られる眼鏡橋の近くにある、ひとやすみ書店さん。カフェスペースが併設されていて、本といっしょに美味しいコーヒーも楽しめます。コーヒーは地元のロースターから豆を仕入れていて、味によって「土」「やまぶき」「漆黒」などオリジナルの名前をつけているそう。

店外に出されている看板には毎日、店長さんが選んだ本からの一節が書かれていて、この日は又吉直樹さんの『人間』からの抜粋。

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最初にお電話で『広告』のご案内をしたときから、とてもフレンドリーな店長の城下さん。開店後すぐのお伺いでしたがお客さんがずっと絶えません。本だけを買いにくるというよりも、みんな城下さんとお話をしに来られているといった印象でした。

接客されている間、お客さんとの会話を盗み聞き。店の中央にある回転式のかっこいい本棚は、閉店する銀行から譲りうけたものだとか。回す度、ギィィと音が鳴るのはあえてそのままにしているそう。いいものがこうやって受け継がれているのを聞くとなんだか嬉しい。

地元の若者の出版の相談に乗ったり、城下さんが「素敵な方だ」と思ったら、店内の一角にあるミニコーナーの選書を任せることもあるそう。

次号の『広告』について企画書を見せながらご説明をすると、ページをめくるごとに城下さんが企画内容から連想される本をおすすめしてくださり、「発売が楽しみですね」とお取り扱いを決めていただきました。

「全国チェーンの大きい書店、ネット書店、街の書店、小さい書店。いろいろあるけれど、いちばん役に立たないのが、うちのような小さい書店だと思う。何かと不便で、棚には偏りがあり“場所がわかりづらい、入りにくい”などと言われたりもする。そういった場所をおもしろがってくださる方向けの、小さい書店です。たまに覗いてくださいね」と城下さん。

この後、福岡のBOOKS KUBRICKの大井店長にご挨拶にいくと言うと、「僕もとてもお世話になっています」と。そして怖いよっと少し脅されました。まだお会いしたことはないけれど、電話からも少し重鎮ムードを感じる方だったので恐怖が倍増(どんな商談になったかは次回の開拓ノートをお読みください)。

お暇しようとしたところ、城下さんがコーヒーを淹れてくださった。そこにこんなメッセージを発見! ああ、めちゃくちゃ嬉しいです。

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ひとやすみ書店 探訪メモ

ちりんちりん® アイス
ひとやすみ書店さんへ向かう途中、鮮やかなブルーの屋台を見つけ思わず購入したアイス。お兄さんがヘラを使ってあっという間に薔薇の形をつくってくれました。この「ちりんちりん®アイス」のお店は60年前からあるそうで、味はとってもさわやか。カロリーは驚くほど低いというもののその秘密は明かされていません。
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「江山楼」のソー酢
長崎名物の皿うどんを食べておこうと「江山楼」でランチを。パリパリの細麺と焼きそばみたいな太麺の2種類の麺から選びます。口内に突き刺さるのでいつもは避けるけれど、ここは細麺をチョイス! アサリ、豚肉、かまぼこ、イカなど入った具だくさんのあんかけを絡めていただきます。そこで忘れてはならないのがお酢とウスターソースのハイブリッドアイテム「ソー酢」。少しずつかけて味の変化を楽しみました。
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文:『広告』編集部・大塚

ひとやすみ書店
ひとつひとつ丁寧に選ばれた本、ハンドドリップで淹れるこだわりのコーヒー。ほどよい明るさの店内ではそれぞれをゆっくり楽しむことができます。気さくな城下店長とお話しながら本を選んでみると、新しい発見があるかもしれません。
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※状況に応じて一時休業または営業時間が変更になる場合があります。詳細はリンク先よりご確認ください。

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