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のんびりとした時間が流れる「ひらすま書房」

編集部員の全国書店開拓ノート12

販路開拓のために編集部員が訪れた全国の書店。直接お会いしてわかった店主のみなさまの本に対する思いやご当地の魅力を綴ります。

ひらすま書房 @富山県射水市

富山駅から「あいの風とやま鉄道」に乗り小杉駅で下車、歩くこと約10分。大正時代につくられた旧小杉郵便局の建物を、当時の状態をなるべく残しながら改修した小さな文化施設「LETTER」の1階に、ひらすま書房さんはあります。

扉を開けると、郵便局時代に使われていたと思われる、とても長い一枚板のカウンターがあり、その横から小さな階段を上がった奥に、店主の本居さんが静かにいらっしゃいました。

ご挨拶をさせていただくと「ほんとに来るのかな? と思っていた(笑)」と。場所柄、取扱い依頼のほとんどは電話やメールで、実際に店舗まで来て商談をするのは珍しいとのことで少し驚いておられましたが、暖かく迎えてくださいました。

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壁や中央にある本棚は絵本や古本が中心。カウンター前のスペースには新刊や富山に関連する本、富山県では扱いが少ないというZINEやリトルプレスが並んでいます。奥のデスクが本居さんの定位置で、お客様はそこで会話をしながら本を選ぶことが多いそう。『広告』最新号のご説明をしたところ、お客様と話しながらおすすめしてみたいとおっしゃってくださいました。

商談後、本居さんがおすすめしてくださった富山出身の作家・ピストン藤井さんの小冊子『文芸逡巡 別冊 郷土愛バカ一代!黒部ダム怒涛編』と、富山の日常を切り取ったガイドブック『スピニー』の創刊号を購入。どちらも富山のお店や人などの地元愛あふれるディープな情報が満載!

最後に、「今度は富山でおいしいお魚を食べるといいですよ」と本居さん。プライベートでゆっくり富山旅をしてみたいなぁと思いながらお店を後にしました。

ひらすま書房 探訪メモ

あいの風とやま鉄道
2015年3月に開業した、石動駅~越中宮崎駅を結ぶ並行在来線。“あいの風”とは、富山で春から夏にかけて吹く北東のさわやかな風のことだそう。観光列車「一万三千尺物語」は立山連峰を見ながら富山の海の幸を堪能できる人気列車。この出張では叶わなかったけれど、いつか乗りたい列車です。
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文:『広告』編集部・宮脇

ひらすま書房
富山の置き薬のように、カフェなどに本を置いて販売する“置きブック”というスタイルや移動販売で営業していたところ、「LETTER」の大家さんと出会い、2016年7月に現在の場所でオープン。古本を中心に、富山県では取り扱いの少ないリトルプレスやZINEなどがラインナップ。店名の「ひらすま」とは、富山県の西側の方言で「お昼寝」のことだそう。
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※状況に応じて一時休業または営業時間が変更になる場合があります。詳細はリンク先よりご確認ください。

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