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心地よい空間でアートとカルチャーにふれる「本と印刷 石引パブリック」

編集部員の全国書店開拓ノート13

販路開拓のために編集部員が訪れた全国の書店。直接お会いしてわかった店主のみなさまの本に対する思いやご当地の魅力を綴ります。

本と印刷 石引パブリック @石川県金沢市

金沢の中心地、近江町市場からバスで約20分。金沢大学病院や金沢美術工芸大学に近い、懐かしい雰囲気が漂う石引商店街のなかほどに、石引パブリックさんはありました。

石引パブリックさんは、オーナーの砂原さんがセレクトした新刊を中心に、アート、カルチャー系から、海外の写真集、多彩なZINEまで取り扱い、リソグラフ印刷も手がけている本と印刷のお店。

通りに面したガラス扉から入ると、右側には天井まで届く本棚が。写真集やアート系の書籍を中心にデイスプレイされていて、ライブラリーのような雰囲気。スパイスからつくる自家製マサラチャイが人気のカフェも併設されています。

石引8

『広告』リニューアル創刊号もお取り扱いいただいたのですが、その際はお伺いできなかったので、今回訪問できることをとても楽しみにしていました。オーナーの砂原さんはとても元気な方で、リニューアル創刊号のお礼を伝えると、「すごくおもしろかった! 次はどういったことをやるのかなと期待していたんですよ」と明るく迎えてくださいました。

最新号のご紹介をする前に、改めてリニューアル創刊号の価格、装丁、テーマなどをお話しすると「直接お話や考えを聞いて、より理解できました」と。続いて最新号のご説明をしたところ、オリジナル版とコピー版をつくる試みについて、「また、驚くことをやりますね!」と楽しそうにおっしゃってくださいました。

砂原さんがグラフィックデザイナーをされていることもあり、石引パブリックさんではリソグラフ印刷も引き受けています。石引パブリックさんのリソグラフは、ズレやかすれなどレトロな雰囲気を出すことができる孔版印刷の技術を使ったデジタル印刷。お店の2階で、味わいのあるフライヤーやショップカード、ZINEなどをつくることができます。

漫画家の本秀康さんのイラストが描かれた、お店オリジナルのブックカバーもリソグラフ印刷によるもの。砂原さんが本さんの大ファンで、お店を開く際に自ら依頼し、書き下ろしてもらったのだそう。本さんの『あげものブルース』(亜紀書房、2019年)という本をおすすめしていただき、揚げ物フリークの私は迷わず購入。ブックカバーもかけていただきました!

商談後、金沢の食の話に。私が「今日帰るのですが、のどぐろをまだ食べられていないんです」と言うと、金沢は回転ずしも美味しいからと、駅前にある「北陸金沢 まわる寿し もりもり寿し」を教えてくださいました。

石引パブリックさんのカフェで一息つきたかったのですが、次の予定が迫っていたので断念。近くにあったら何度も通いたくなってしまう、心地よい場所でした。

本と印刷 石引パブリック 探訪メモ

「オヨヨ書林」
砂原さんに、せせらぎ通りはおしゃれなエリアなので、ぜひ寄ってみては、とおすすめいただいた古本屋さん。大正時代の建物だという店内に入るとタイムスリップしたような感覚に。本棚や箱に並んでいる古本は圧巻。「これ、いつの時代の?」というような本もあり、宝探しをしているよう。ここで出会った1冊はきっと特別なものになる、そんな本屋さんでした。
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「北陸金沢 まわる寿し もりもり寿し」金沢駅前店
金沢市を中心にチェーン展開する回転ずし屋さん。北陸の選び抜かれた新鮮なネタが、回転すしとは思えないクオリティの高さだと地元の人にも大人気。訪れた日も行列ができていたので、私はのどぐろ、ガスエビ、寒ブリのにぎりをテイクアウト。噂どおりの美味しさで、帰りの新幹線であっという間に食べ終えてしまいました。
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文:『広告』編集部・宮脇

本と印刷 石引パブリック
グラフィックデザイナーをされていたオーナーの砂原さんが「デザインやものづくりのヒントになる本を」と、2016年にオープン。新刊を中心に、アート、カルチャー系から、海外の写真集、多彩なZINEまでセンスのいい本が並んでいます。リソグラフ印刷も手がけていて、トークイベント、読書会、ワークショップなども多数開催。カフェで出されている珈琲の豆は、金沢の名店「チャペック」さんのものだそう。
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※状況に応じて一時休業または営業時間が変更になる場合があります。詳細はリンク先よりご確認ください。

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