開拓ノート序章のコピー

編集部員の全国書店開拓ノート 〜 序章

雑誌『広告』は、昨年のリニューアル創刊号より、取次会社をとおさず書店と直接取引を行なっています。

これは、リニューアル創刊号の1円という価格だと、手数料などの関係で取次会社の流通にのせることができなかったため、自分たちで販路開拓をしたことがきっかけでした。

リニューアル創刊号では、書店の選定にあたり、過去1年間の雑誌『広告』の取引状況や販売実績を確認し、リストを整理。そして周囲へのヒアリングや雑誌やウェブの書店特集記事などを参考に追加でピックアップをし、その後、本社で一括商談を行なった書店以外は、できる限り直接出向いて商談を行ないました。

特集であった「価値」を問いかけるために1円(税込)という価格にしたこと、転売を防ぐために1人1冊の販売でお願いしたいこと、書店に利益は出ない価格だけれど、大きな書店では50冊、小さな書店では30冊を上限に、1冊あたり200円を販売協力費をお支払いすること……そうしたご説明を書店の方と顔を合わせてお話ししながら、みなさんの理解を得ていきました。

そうして最終的に置いていただけることになったのが161の書店。編集部としては、取り扱い書店をむやみに増やすより「まずは身の丈にあった販路開拓をしよう」と考えた結果の書店数だったのですが、発売後、SNSやアンケートで「自分の家の近所に取り扱い書店がなかった」というご意見を多くいただきました。

Amazonでの販売も行なっていましたが、やはり本や雑誌が好きな人は、実際に手にとって買う買わないを決める。そうした手触りのようなものをとても大切にされることに気づかされました。

改めて日本地図を塗りながら確かめてみると、リニューアル創刊号の取り扱い書店があるのは47都道府県中、26カ所でした。なかでも東北や四国、山陰地方が手薄でした。そこで、次号ではせめて各都道府県に最低1カ所は取り扱っていただける書店を見つけようということで、再び販路開拓担当の編集部員が全国を飛び回ることになりました。

そして最新号は192店(3月5日時点)、47都道府県すべてに取り扱っていただける書店が見つかりました。

そのなかで、3月26日発売の最新号で初めて『広告』を取り扱っていただけることになった書店を中心に、編集部員が書店の方とお会いして感じたこと、学んだことなど編集部共有用にしたためていたレポートを記事にし、来週から週に2〜3回のペースで公開していきます。

ちなみに、この記事のトップに載せた写真は、編集部員・大塚が長崎の「ひとやすみ書店」さんからいただいたという、メッセージ付きのコーヒー。こうしたうれしい出来事があるのも、販路開拓の楽しみのひとつです。

各書店には、もちろん商談として伺うのですが、お話するうちに店長さんと趣味やご当地のグルメ情報などで盛り上がって、帰りの電車の時間ギリギリになってしまったり……そんなちょっぴり珍道中の様子もありながら、全国を飛び回った編集部員の書店開拓ノート、ぜひご覧ください。

『広告』編集部

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3月26日、『広告』最新号を発売します!今回の特集は…… 

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