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『広告』著作特集号 全記事公開

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2020年3月26日に発行された雑誌『広告』著作特集号(Vol.414)の全記事を公開しています。
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2020年9月の記事一覧

51 著作権管理は、音楽文化を生かすか、殺すか

朝起きるとまずGoogle Homeに話しかけ、お気に入りの曲で目を覚ます。昼休みにはSpotifyで好きなアーティストの関連音源をディグりながらランチをとり、帰宅後Twitterで新譜を探しては寝る前にまどろみながら聴く。また、2018年に公開された映画『Bohemian Rhapsody』にいたく感激&感化されたこともあり、今年の初めにインディーズバンドを結成し曲をつくり始めた。暇を見つけては仲間と、あるいは自分ひとりでも歌詞や曲を考え、SoundCloudにアップするの

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52 これからの著作権 〜 法律家 水野祐 × THE GUILD代表 深津貴之 × 『広告』編集長 小野直紀

これまで著作権は、書籍、音楽、映像などメディアの拡張とともに発展してきた。そうしたなか、1970年に全面改正された著作権法は、その目的を「著作者等の権利の保護を図り、もつて文化の発展に寄与すること」と明記した(第一条)。それからおよそ半世紀、インターネットやスマホという新しいメディアの普及、新しい技術の登場によって、誰もが簡単に創作し、複製し、流通させることができる環境が急速に実現した。この急激な変化にいまの著作権は適応していないのではないか。本誌編集長の小野直紀が、法律家の

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これからの著作権教育 〜 なぜつくり手は著作権を学ぶべきなのか

つくり手たちは、著作権にまつわる知識をどこで身につけるのか。昨今、話題になる著作権にまつわるトラブルやSNSでの炎上は、多くのつくり手たちが著作権法について学ぶことなく、現場の経験則でものづくりをしていることも原因のひとつかもしれない。そこで、メディアプロデュースや創作表現など、つくり手を目指す学生たちに知的財産権を教えている弁護士の鈴木恵美氏と、ファッション・ローを専門とし、アパレル企業やアパレル業界を目指す学生たちに講義を行なっている弁護士の海老澤美幸氏のおふたりに著作権

53 文化的遺伝子は自由に繁殖したがる

ミームという言葉がある。これは、自分の脳内から他人の脳内へと伝達可能なひとまとまりの情報を指す。習慣や技能、物語といった文化的な情報が、ある項目として人の脳に保存されるときの一単位、それがミームだ。これは、1976年に発表されたリチャード・ドーキンスの『利己的な遺伝子』(紀伊國屋書店)のなかで、初めて「文化的遺伝子(ミーム)」という概念として提示された。 ミームがヒトの脳から別のヒトの脳へ伝達されていく、そのプロセスを進化のアルゴリズムという観点で分析するためにこの概念は考

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