『広告』リニューアル創刊号 全文無料公開

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20  無用なものへのまなざし 〜 打ち捨てられたゴミに息づく生命の痕跡

©shinichiro uchikura 2018年度「写真新世紀」優秀賞を受賞した写真家・内倉真一郎のシリーズ『Collection』。真っ黒な背景にゴミが並ぶ本シリーズは、標本図鑑のように一つひとつ、丁寧に撮影され、その存在自体がまとう異質さがありありと伝わってくる。 これらのゴミは、もともと近所の道端、…

21  誤配という戦略 〜 必要とされないものを、いかにつくり続けるか

人々が必要だと思うものや、社会が必要とするものをつくり、届けることはある意味易しい。ニーズに沿ったものをつくれば、手にとってもらえるからだ。一方、人々が必要性に気づいていないもの、受け手にとって無用に思えるものをつくり、届けるのは簡単なことではない。 そして、それをやり続けること…

#4  コスト

コスト、スケジュール、クオリティ。 これは、僕が博報堂に入社して、最初に学んだことです。最終的につくるもののクオリティを上げたいのなら、優先順位は上記の順になるのだと。いまでは、ものをつくる際の基盤として僕の体に染み付いています。 コストというのは、費用・時間・労力のことです。何…

22  価値を最大化する予算設定

予算は制約ではない。予算とは、価値を生むためのガソリンである。しかし、予算のあり方は最適化からほど遠い場所にある。前年度の決まりに従う慣例や年度末消化など、予算の硬直化が起きている。予算決定者とつくり手に距離があることも多いだろう。 時代の不確実性が増し、計画が意味をなさなくなる…

23  高予算の駄作はなぜ生まれるのか 〜 日本の映画業界が向かう先

スケールの大きい高予算の映画、でも観てみるとなんだかガッカリ……なんて経験をしたことがある方は多いのではないか。一方で、昨年の大ヒット作『カメラを止めるな!』のような低予算でおもしろい作品もたくさんある。そもそも低予算での製作は、どんな名監督もとおってきた道だ。それがなぜ高予算に…

24  ザク化する日本のものづくり 〜 ガンダムに学ぶ、コスト度外視の優位性

1979年に放映開始された『機動戦士ガンダム』。 精緻な世界観の構築で、ロボットアニメの常識を覆したセンセーショナルな作品だ。 物語の舞台は、人類が宇宙に居住するようになった近未来。地球連邦軍とジオン公国という2国間の戦争がメインテーマだ。戦場ではモビルスーツという人型兵器が活躍し、タ…

25  見積もりの透明化 〜 ブラックボックスをひらくとき、ものづくりはどう変わる…

見積もりは、ものづくりにおいて価値を生み出すスタート地点とも言える。にもかかわらず、どんぶり勘定や利益の水増しなど、見積もりのあり方には不透明な部分も多い。しかしいま、これまでブラックボックスとされてきた「見積もり」が、建築業界で変わり始めている。近年登場したBIMと呼ばれる建築設…

26  つくり手が変える対価のあり方 〜 慣習を超えて価値を生み出すために

同じ文章を書く仕事でも、「作家」と「ライター」の性質は異なる。商業文章のライターである私は、出版社やクライアントから発注を受けて初めて、文章を「つくる」からだ。 先日、こんなことがあった。私がゴーストライター(編集協力)として参加した書籍で、事前に著者と口頭で約束していた印税の分…

27  本当の請求書

つくり手が「失うもの」と「得るもの」 ものづくりに携わるつくり手にとって、請求書とは、いわばつくり手が仕事を通じて「失うもの」と「得るもの」を記載したものである。つくり手が「失うもの」の代表は時間であり、筆者の属するエンジニア業界では工数といった言葉で表される。ほかに、材料費や外…

#5  評価

評価とは、ものの価値の有無やその程度を認める行為です。評価によって、価値が高まったり、潜んでいた価値が顕在化することもあります。これはつまり、評価によって価値が生み出されているとも言えます。評価というのは、とても創造的な行為なのかもしれません。 ひとりのつくり手として、僕はたくさ…