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平成の歴代編集長インタビュー

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『広告』リニューアルにあたり、平成の歴代編集長へのインタビューを実施。各々のイチオシ記事や渾身の一冊を公開しています。
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#木原龍太郎

広告からいちばん遠い世界へ

雑誌『広告』歴代編集長インタビュー|第1回 木原龍太郎 平成以降に雑誌『広告』の編集長を務めた人物に、新編集長の小野直紀がインタビューをする連載企画。第1回は、平成29年1月~平成30年10月に編集長を務めた木原龍太郎に話を聞きました。「野生の直感を大切にするアナログ発想マガジン」をテーマに掲げ、編集委員が一丸となって突撃取材を敢行した2年間。広告会社らしからぬスタイルを貫き通したのは、なぜだったのでしょうか。 まずは全力で逆走してみる。 小野:木原さんの『広告』を初め

情熱探訪Journey Part.1|デコチャリを漕いで奇抜な学生に会いに行こう! (木原元編集長イチオシ記事 #1)

過酷旅チャレンジシリーズ 浜松〜名古屋〜京都〜大阪、自作デコチャリ「百均丸」で激走200km! 「新幹線移動のどこに情熱があるんすか?」。そんな意味不明の問いかけにより、奇抜な学生サークルを訪ねて浜松から関西へ! 移動手段がまさかのデコチャリに! Day1 浜松→名古屋 <自転車>およそ100km 徹底した管理体制のもと出発!「安全運転でお願いしますよ!」  マスダ隊員が珍しく真剣な表情で言い放つ。当たり前である。デコチャリに乗って不慮の事故死など遂げてみろ、その“

丸く収まらないトンガリサークル白書 関西編|京都大学 キャップ投げ倶楽部  (木原元編集長イチオシ記事 #2)

奇抜な情熱に溢れる大学生に会いに行こう! 相変わらずの若者像が見えてくるはずだ。大人はすぐに若者にレッテルを貼りたがる。「さとり世代」なんて、ひと括りにしてしまう。でも、そんなわけないだろう。絶対にバカバカしくも情熱的に何かをやってるはずだ。 後列左から)春田晃くん、藤井航平くん、副部長の今村優斗くん、三輪凱人くん、遠山直之くん、中垣駿介くん、井森涼介くん、藤原公輝くん 前列右)部長の日野湧也くん 絵に描いたような自由集団  京都大学の時計台の下で待ち合わせをしていると「

丸く収まらないトンガリサークル白書 関西編|京都大学 サークルクラッシュ同好会  (木原元編集長イチオシ記事 #3)

左から)じゃがいもくん、Fen くん、ユーレイくん、カプリスくん、シロイくん、創設者のホリィ・センくん、桐生あんずさん、やっしーくん 「サークルクラッシュ」って何?  大学の近くにあるインド料理屋でビールを飲みながら、話を聞くことになった。創設者のホリィくん曰く、「サークルクラッシュ」とは、例えば恋愛に慣れていない男性ばかりの集団に女性が入ってきて、三角&四角関係に発展した後、人間関係が壊れる現象のことを指す。ホリィくん自身も“クラッシュ被害”を経験し、それをキッカケに興味

情熱探訪Journey Part.2|京都から、およそ55km。原稿催促のためにわざわざ大阪へ! &東京編 (木原元編集長イチオシ記事 #4)

京都の平安神宮前を走る。百均丸は既にボロボロの状態。 Day4 京都→大阪 <自転車>およそ55km 情熱の上乗せ要求。アキラ隊員のもとへ 無事に京都での取材を終え、後は東京に戻るだけであったはずだった。でも、せっかく京都まで来たのだ。博報堂の関西支社に勤める編集部のアキラ隊員に、原稿の進捗具合を確かめに行こうと思った。マスダ隊員も「せっかくですしね」と俺の提案に同意。じゃあ、行くかということになり、新幹線の時間を調べようとした。すると「チョチョッチョチョ」と怪鳥のような

丸く収まらないトンガリサークル白書 関東編|早稲田大学 増門会 (木原元編集長イチオシ記事 #5)

左)戦略部長の中田智博くん 右)会長の中野絢斗くん スーツ姿の2人組がやってきた 早稲田大学に隣接する公園で増門会のメンバーと待ち合わせることになっていた。平日の昼間に、ボロボロになったデコチャリと精神的疲労でグッタリしている中年。もはや何人たりとも近寄りがたい雰囲気を醸し出している。  しばらくすると、スーツ姿の2人組が近づいてきた。「もしかして、博報堂の方ですか?」。もうこの手の質問には慣れてきた。「その、もしかしてです」と答えると、「ハクホウドウって、広告会社のハク

丸く収まらないトンガリサークル白書 関東編|早稲田大学 怪獣同盟 (木原元編集長イチオシ記事 #6)

後列左から)カゲロウ、市川綾子さん、アーグネット、神谷健太朗くん、傀儡子ちゃん 前列左から)現代表の廿浦明日くん、ワセダブリュー、百均丸、前代表の遠藤彪太くん 百均丸、特撮モードに変身! 早稲田大学の怪獣同盟は、戦隊ヒーローや怪獣など特撮モノが好きな人間が集まる大所帯の学生サークルだ。  今回のデコチャリ探訪を飾る最後のサークルということもあり、取材に懸ける情熱も高まる一方だ。しかし、大概のケースとして、私が情熱を燃やすと、圧倒的なファウルゾーンに事態は進んでいく。「百均