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平成の歴代編集長インタビュー

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『広告』リニューアルにあたり、平成の歴代編集長へのインタビューを実施。各々のイチオシ記事や渾身の一冊を公開しています。
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曖昧さの中の輪郭線

雑誌『広告』歴代編集長インタビュー|第2回 尾形真理子 平成以降に雑誌「広告」の編集長を歴任した人物に、新編集長の小野直紀がインタビューをする連載企画。第2回は、平成27年1月~平成28年10月に編集長を務めた尾形真理子に話を聞きました。「なぜか愛せる人々」をテーマに掲げ、抽象的な特集タイトルとともに、いつも独特な空間を誌面に展開させていた尾形『広告』。その意図と背景にあったものを探ります。 掘り下げたかったのは、なぜか愛せる“無敵”な人々。 小野:尾形さんはどういった

The Other Side of the Good War|太平洋が見える家で|71年前からわたしたちが持ち帰ったもの (尾形元編集長イチオシ記事 #1)

Dale Maharidge(ジャーナリスト コロンビア大学大学院教授) × 尾形真理子(『広告』編集長 コピーライター)  終戦記念日が、今年もやってくる。玉音放送で国民に敗戦が告げられた日だ。日本では8月15日だが、アメリカでは9月2日。日本側が降伏文書に署名をした日で、彼らの「Victory over Japan day」、つまり対日戦勝記念日なのである。  デール・マハリッジというジャーナリストがいる。彼は1956年にアメリカで生まれ、社会が抱える光と影に向き合っ

未来に「やさしい革命」を

雑誌『広告』歴代編集長インタビュー|第4回 永井一史 平成以降に雑誌『広告』の編集長を歴任した人物に、新編集長の小野直紀がインタビューをする連載企画。第4回は、平成21年3月~平成24年1月に編集長を務めた永井一史に話を聞きました。「新しい発想のエンジン」を編集コンセプトに、次なるコミュニケーションや社会のあり方を提示した永井『広告』。その背景には、編集長就任直後に起こったリーマンショックの影響がありました。 広告という言葉の意味を、『広告』でアップデートする。 小野: